丸亀の城下町には、大正6年(1917年)に創業して以来、丸亀市民に長く愛される老舗和菓子屋「御菓子司 寳月堂」があります。
その老舗で人気を博している銘菓の1つ「京極さま」。
上品な見た目はもちろん、味も間違いないとお店を訪れるお客さまは太鼓判を押します。
今回は、寶月堂の銘菓「京極さま」にスポットを当て、寶月堂四代目 高畑響子さんのインタビューを交えながらご紹介します。
もくじ
「京極さま」について
「京極さま」は、伝統和菓子の桃山をアレンジしたレシピで作られた焼きものだそうです。
まずは京極さまのパッケージと中身・原材料などをご紹介します。
パッケージひとつをとっても、城下町の老舗というポイントをとりいれてよく考えられたデザインですよね。
丸亀の地を200年以上にわたり治めた丸亀城主”京極家”の”京”の字があしらわれています。
「京極さま」の由来です。
商品名 | 京極さま |
原材料 | 砂糖(国内製造)・白いんげん豆・小麦粉・卵・水飴・マーガリン・みりん/トレハロース・重曹・香料・乳化剤・酸化防止剤(ビタミンE)・着色料(カロチン)・一部に小麦、乳成分、卵、大豆を含む) |
特定原材料 | 小麦・乳・卵 |
カロリー | 144kcal |
賞味期限 | 約1カ月 |
保存方法 | 直射日光・高温多湿を避けて保存してください。 |
買える場所 | 寶月堂本店(リンクは公式ホームページ) 寶月堂オンライン |
製造者 | 御菓子司 寳月堂(リンクは公式Instagram) |
製造者住所 | 〒763-0004香川県丸亀市米屋町16番地 MAP |
「京極さま」が人気のワケ
冒頭で紹介したように、寶月堂の「京極さま」は丸亀市民に長く愛される人気和菓子として広く知られています。
県内はもちろん県外の方々にも愛されている銘菓です。
けれども、まだ食べたことのない方にとって、人気の理由など全く分からないですよね。
まずは、「京極さま」の特徴についてご紹介しますね。
ーー「京極さま」はいつ頃からつくられているのですか。
「京極さま」は、寶月堂初代がつくったお菓子なんです。
一番初めにつくったのは最中の「六万石」。
次につくったのが焼きものの「京極さま」なんですよ。
創業以来つくり続けられているとても長い歴史のあるお菓子ということが分かります。
ーー黄みあんを練りこんだしっとりとした生地は表面がツヤツヤと光っていてなんだかキレイですね。
表面のつやは、つや出しにみりんを使っているからなんですよ。
「京極さま」をいただく
ではさっそく、「京極さま」をいただいてみましょう。
黒文字を使って切り分けてみました。中にぎっしりと白あんがつまっています。
手に持つとこれくらいで、大きさは5~6cmほどです。上品でかわいらしい感じがします。
厚みは2cmほどでしょうか。小さく見える見た目に反してずっしりしてます。
「京極さま」を食べた感想 ~伝統の技と味~
口に入れた瞬間。そのしっとりなめらかな舌ざわり口の中に広がる上質な甘みに魅了されます。
しっとりなめらかな舌ざわりの生地と白あんは、まるで口の中で溶けてしまうような感覚です。
言うならばこれはまさに和製メルティーキッス!こう表現すれば、このなめらかな舌ざわりと溶けるような食感を皆さまにもご想像いただけますか?
上質な甘みは、手を加えるといろいろな表情が楽しめる白あんならではの味わいではないでしょうか。
口の中に広がるウマミを感じると、えも言われぬ幸福感につつまれることは間違いありません。
あぁ~シ・ア・ワ・セっ!
注意:和菓子好きな丸亀っ子(ki-ki-ki)個人の感想です。
見た目、食感、味、そのすべてを楽しめる「京極さま」は、手にして味わってみると長く愛されている理由がよく分かると思います。
今でも京極家の子孫の方に代々ご購入いただいているお菓子なんですよ。
和菓子は深い甘さを濃いお茶でスッキリさせるのがいつもの楽しみ方です。
がしかし、その枠に収まらないのが「京極さま」の魅力のひとつ。
濃いお茶はもちろんですが、ブラックコーヒーや無糖の紅茶、フレーバーティーなどにもあうと思います。
お店の休憩所はホッと一息つけます。
店舗購入がおすすめ
お店を訪れることができる方は、店舗での購入がおススメです。
おススメポイント
おすすめポイントをいくつかご紹介します。
・寶月堂の熟練した和菓子職人たちによってつくられた「美しく繊細な和菓子」をフルラインナップで見れる
・和菓子は季節をたいせつにするので、和菓子のもつ芸術性から日本の四季を感じられる
・気に入ったお菓子にであえるチャンスがある
・こだわりの詰まったかき氷を食べることができる
かき氷に使われるトクベツな氷、自家製のシロップや氷を削るお道具についてはこちらの記事をどうぞ。→寶月堂のかき氷
魅力的な銘菓を食べてみたい!
そう思っても、丸亀まで行くのは遠すぎる方や行く機会がない方もいらっしゃるかも知れません。
地方でしか購入のできなかったものがインターネットを使えば入手することができます。→寶月堂オンライン
寶月堂はほかにも見どころがいっぱいなんですよ。
寶月堂の見どころ
次に、寶月堂の見どころをご紹介しますね。
ひときわ目立つ真っ白なしっくいの建物。
寶月堂は2024年で創業107年を迎えます。
店舗として使用してる建物はもっとも古く築128年になります。
創業100年を迎えた2017年に大改修をし、今のかたちになりました。
1階は店舗として2階は和菓子教室をする部屋として使っています。
古いものを大切にしながら残していくというのは、技や味にやどる伝統を後世に伝える和菓子と通じるところがあるように感じるのは私だけでしょうか。
2017年に文化庁の登録有形文化財となった寶月堂本店 白いしっくいに日本瓦の建物は歴史を感じさせますね。
店舗改修時に古い井戸が見つかったのでガラスで囲って大切に残しています。
お気に入りポイントは、井戸が石垣で出来ているところなんです。
お店奥の中庭には丸亀藩と多度津藩の瓦も飾ってあるんですよ。
本物の歴史に触れることができるのもこの場所でたくさんの想いをつなできたからこその醍醐味のひとつですね。
他にも店内には創業当初から残っているものが多くありますから、ぜひ探してごらんになってみてくださいね。
まとめ
丸亀城主の名を冠した銘菓「京極さま」興味をもっていただけましたか?
「京極さま」は、大切な人へのご贈答品や郷土のお土産としてぴったりなのは言うまでもありません。
それだけではなく、家族の団らんやほっとひと息つきたい時など日常にもそっと寄りそってくれるやさしさがあります。
丸亀愛にあふれる御菓子司 寶月堂では、100年の伝統の味をうけつぐ和菓子はもちろん、100年前とはちがう新しい感性がプラスされた和菓子などたくさんの美しい和菓子達が今日もお客様をまっています。
この記事をつうじて銘菓「京極さま」と老舗名店「御菓子司 寶月堂」の魅力発見につながれば幸いです。
丸亀にはええもんがぎょうさんあるけんみんな来てよ~!(訳:丸亀には良いものがたくさんありますからみんな来てよ~!)
最後までお読みいただきありがとうございました。
耳寄り情報
寶月堂の店舗2階では定期的に和菓子教室がひらかれています。
練り切りや和菓子が好きな方、ご興味のある方はぜひお店に足を運んでみてくださいね。
私は、5歳の娘と和菓子教室を体験しました。
ご自身が京都で修行された和菓子職人であり、「寶月堂五代目の桑田桃子さん」が講師をされていています。
「本物の技術」を近くで見て教わって体験できる教室は想像以上の価値があり大満足でした!
3年前にパッケージを変更する時、「京極さま」はお殿様の名前をつかったお菓子ということが念頭にありました。
ですから、お城にちなんだものにしたくて丸亀在住の郷土史家の方から古地図をおかりしパッケージにつかいました。
今、残っている天守は1つですが、古地図には天守のほかに5つの櫓がしるされていたり丸亀の繁栄をささえた丸亀港にのこる太助灯籠などもしるされています。