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デジタル化が急速に進む中、あえてアナログの魅力を伝える活動をしている団体が丸亀市にあるのをご存知ですか?
「さぬきファミリーゲーム倶楽部」。ボードゲームの魅力を多くの人に知ってもらいたいと、丸亀市を中心に活動する市民団体のひとつです。
今回は、この倶楽部の会長を務める林賢治さんに、ボードゲームの魅力や活動内容、今後の展望などのお話を伺いました。
この記事を読んだ後、きっとアナタもボードゲームをプレイしたくなるはず!
ぜひ、最後まで読んでみて下さい!
もくじ
本職はパン職人・桃農家のお手伝い・ゲーム倶楽部の会長ってどんな人?
まずは、今回お話を伺った林賢治さんについてご紹介します。
笑顔が素敵な林さん。柔らかな雰囲気で、とっても気さくな方でした。

たくさんお話をさせていただいて、楽しい時間を過ごせました。
「パン・焼き菓子工房らぼ」の運営・桃農家のお手伝い
本職は「パン・焼き菓子工房らぼ」という、実店舗を持たないお店の職人さん。ハレの日のパンではなく、いつものちょっといいパンを焼き上げます。

無店舗のため、県内のさまざまなイベントやマルシェにお邪魔しているのだそう。
空いた時間には、桃農家であるご実家のお手伝いを。規格外の桃は、ジャムやシロップ、らぼのパンに生まれ変わります。

そして「さぬきファミリーゲーム倶楽部」会長
「さぬきファミリーゲーム倶楽部」という市民団体の会長もされています。そもそも「さぬきファミリーゲーム倶楽部」とは?
さぬきファミリーゲーム倶楽部とは | 香川県を中心にボードゲームで家族とのふれあいの時間を作ることを目指すサークル |
主な活動内容 | ボードゲーム体験のお手伝い ボードゲーム会の主催 ボードゲームの制作 |
倶楽部のメンバー4名 | 会長・林さん 副会長・とっしゃん 六角スコーンの店主さん ゲーム会などの主催者さん |
公式HP | さぬきファミリーゲーム倶楽部 |
ボードゲームの愛好家が集まって作った「さぬきファミリーゲーム倶楽部」。
丸亀を中心に、ボードゲームやカードゲームなどのアナログゲームの魅力を広める活動をしています。
ボードゲーム体験会を学童で開催
さぬきファミリーゲーム倶楽部の活動として、重きをおいているのがボードゲームの体験会。デジタルで育った現代の子ども達に、ボードゲームの楽しさを伝えます。

「子ども達はとても素直な反応をしてくれるので、体験会はとても楽しい」と、にこやかに話してくださいました。
プレゼンをしたゲームがハマった時がうれしい!
体験会では子ども達のパワーに圧倒されますが、「次はいつくるん?」という、帰りに掛けられる言葉に喜びを感じるのだとか。
ボードゲームやカードゲームは、対戦系・スピード系・クイズ形式・チーム協力型など、豊富な種類があるため年齢差関係なく遊べることが魅力のひとつです。
「やっぱり、子ども達にも得意・不得意があって、好きなゲームはさまざま。自分がプレゼンしたゲームがハマった時はうれしい!」と、林さんは言います。
夏休みの学童は、ボードゲーム体験会の需要がとても多いのだそう。「200人もの児童を相手にするって、圧倒されますよね」と、林さんは笑います。
子どもから大人へ
「目の前にゲームがある、リアルに触れて、リアクションがその場で楽しめるというのは、デジタルにはない魅力。その魅力をもっと知ってもらいたい。」
子どもを中心に普及活動をしていますが、子どもから大人に伝わればいいな、とも思っているのだそう。
子どもたちが体験会で遊んだゲームを家庭に持ち帰って、家族にプレゼンするのも楽しそうです!
最高のコミュニケーションツール
「ボードゲームはコミュニケーションツールとして最高だと思う」と林さんは言います。
「はじめましてでも、ケンカをしていても、ゲームを通して仲良くなれる。コミュニケーションが苦手でも盛り上がれるんです」
林さん自身、コミュニケーションは苦手な方なんだそうです。気さくにお話をさせて頂いた様子からは、苦手だなんてとても思えなかったのですが・・・
「ボードゲームを広めるには、人と関わらないといけないことも多いので」と、はにかんだ笑顔が印象的でした。
ボードゲームを本気で商品化!
さぬきファミリーゲーム倶楽部の活動のひとつ、ボードゲームの制作。
「ボードゲームが好きな人って、自分でも作りたいと思う人が多いんですよ。その中のひとりです。地元で何かをしたいという思いもありました。丸亀城の石垣が崩れたタイミングでもあったため、丸亀城をテーマに何かできないかと市に企画を持ち込んだのがきっかけです。」
そう、本気でボードゲームを作っちゃったんです!
ボードゲーム「ISHIGAKI」を作ってみた!
2020年、「丸亀城ボードゲーム化プロジェクト」を立ち上げて本格的にボードゲーム作りが始動しました。
「作っている時は、ちょうどコロナの頃でした。小・中学生に、試作の段階でたくさん遊んでもらって、ブラッシュアップしたかったという思いはあります。話し合いや、細かいやりとりがすごく大変でした」
コロナによる弊害はこんなところにもあったのかと驚きました。しかし、約1年後には商品化を実現。

ボードゲーム「ISHIGAKI〜丸亀城〜」
石垣を積み上げてポイントを獲得する、ボードゲームが完成しました。
「市内の小・中学校にもISHIGAKIを設置していますが、遊び方の紹介をするという、設置後の活動ができていないんです。」まだまだ、対面で紹介することができないもどかしさもあるようです。
とはいえ、丸亀市と共作したものはふるさと納税の返礼品で配布が終了。ボードゲーム自体の売れ行きは好評のようです。
今後の展望は?
子ども達を対象としたボードゲーム体験会や、ボードゲームの企画・制作など、愛好家の域を超えた活動をされている林さん。
今後の展望についても伺ってみました。

多くの人に魅力を知って欲しい
倶楽部の活動は、丸亀を中心として中讃・西讃地区が多いため、「東の方でもやってみたいです。お声がかかれば新しい土地でもぜひ!」と、普及活動に意欲満々!
「ISHIGAKI」第二弾も、「できればやりたいですね」とのこと。新しいボードゲームの完成も楽しみです!
丸亀から世界に広がると面白い!
ボードゲーム人気は年々過熱しているそうで、国内では年間100タイトル以上もの新作が発表されています。その中から体験会で紹介できそうなものをピックアップするのも大変な作業だと思うのですが、「新作の情報チェックはしています!」と、愛好家の顔を覗かせます。
ボードゲーム大国であるドイツでは、年間ゲーム大賞などの賞を設立。ユネスコの無形文化遺産にされるなど、ボードゲーム文化が特に根付いています。
「それこそ、ドイツのようなゲーム大会や賞レースとかできれば面白いですね。丸亀から世界に広がるような・・・」
取材を終えて
終始笑顔で楽しそうにお話をしてくださった林さん。本当にボードゲームがすきなんだなぁという熱意が伝わってきました。
倶楽部が主催する「マルタス夜のボードゲーム会」は、子どもはもちろん大人も参加できるボードゲーム体験会です。毎月定期的に開催しているそうなので、気になる方は倶楽部のHPをチェックしてみてくださいね。
今回林さんにお話を伺って、私も久しぶりにボードゲームをプレイしてみたいなぁと思いました。まずは、お気に入りのゲームに出会うことから始めてみたいと思います!