丸亀市飯山町を拠点に活動し、2024年に40周年を迎えた子ども太鼓チーム「おじょも太鼓」。
おじょも太鼓では、実際にどのような活動をしているのでしょうか？
本記事では、子どもたちを指導している鹿庭コーチに活動内容について、そしておじょも太鼓の魅力についてうかがってきました。
もくじ
「おじょも太鼓」の基本情報
| 団体名 | おじょも太鼓 |
| 設立年 | 1984年 |
| 会員数 | 小学生：5名 中学生：1名 （2024年9月現在) |
| 活動日・時間 | 毎週金曜日 19:00〜21:00 |
| 活動場所 | 飯山南コミュニティセンター |
| HP | なし |
| SNS | Instagram：@ojomodaiko |
| 参加費（月額） | 1,500円 |
| 受賞歴 | 第10回日本太鼓ジュニアコンクール香川県大会出場 |
| 参加イベント | ・丸亀お城まつり ・地域の夏まつり、秋まつり ・地元施設への訪問 ・その他イベント （合計で年間20回〜30回ほど） |
また、初心者体験教室も定期的に開催しています。
チーム名「おじょも太鼓」の由来
「おじょも太鼓」という名前はユニークですよね。
この「おじょも」とは、讃岐富士こと飯野山をつくったと言われる伝説の巨人「おじょも」に由来しています。
飯野山を有する「飯山町」で活動する太鼓チームなので、その名をお借りしたというわけですね。
「山をつくる」とまではいきませんが、この地で育つ子どもたちが大きな夢を抱いて、のびのびと育ってほしい。
そんな願いが込められているそうです。
「おじょも太鼓」の活動内容
「おじょも太鼓」では、いったいどのような活動をしているのでしょうか。
今回は、10年間おじょも太鼓で指導をされている鹿庭コーチにお話をうかがいました。
参加するのはどんな子どもたち？
2024年9月現在、小学生5名、中学生1名で活動しています。最近では女の子の参加も増えてきてうれしいかぎりです。
もちろん市内の子どもたちが多いのですが、今は市外から毎週通っている子どももいます。
参加のきっかけとしては、地域のイベントで見かけて興味を持った子や、家族がやっていた子が多いです。
どんなお稽古をされていますか？
第一には太鼓のバチの持ちかた、叩きかたの稽古をしています。
もちろん太鼓の演奏にも楽譜があり、それに合わせて叩くのも大切です。
でも「どんな力で、どこを叩けば、どんな音が出るのか？」を知るには、とにかく叩くしかありません。
最初は「はずかしい」「むずかしい」と感じる子どももいますが、まずは好きに叩かせてみて「楽しい」という気持ちに寄り添うようにしています。
叩くことに慣れれば、次のステップが楽譜に合わせて叩く練習です。
楽譜は仲間と協調する「守るべきルール」ですが、「自分らしさ」や「楽しさ」も表現できるようにと考えています。
もちろん「ここはタイミングをそろえるのが大事！」という場面では、ついつい指導が厳しくなることもありますが（笑）。
どんな舞台で演奏していますか？
「おじょも太鼓」では、年間に20回〜30回ほど発表の機会があります。
大きなイベントとしては丸亀市を代表する「丸亀お城まつり」があり、夏まつりや秋まつりシーズンは大忙し。
地元施設への訪問やイベント参加では、おじょも太鼓の出演を楽しみに待っている人も多く「元気をもらった」という反応がよくあります。
また、他チームとの交流のなかで「もっとうまく叩きたい」という闘志が芽生えることもあります。
こういう体験は、深い学びや経験になっているはずです。
どのような子どもが上達する？
では、どのような子どもが上達するのでしょうか？
身体を大きく使って、元気な声を出せる子？
それ以上に大切なのが、太鼓が好きで「自分ももっと上手に叩きたい」という想いを持つ子です。
以前、おじょも太鼓に興味を持ってくれ、面談をした幼稚園児がいました。
驚くことにその子は、最初のお稽古に参加するまでの間に繰り返しビデオを観て、すべての演目の楽譜を覚えてきたのです。
やはり「好き」には秘められたパワーがあるのですね！
「子ども太鼓」に対する想い
最後に、「子ども太鼓」に対する想いを鹿庭コーチに語っていただきました。
「子ども太鼓」の魅力とは？
それぞれの想いや、やりがいを寄せて集まる子どもたちが、特性や個性を思う存分発揮できること。
それが「子ども太鼓」の本来の姿であり、子ども太鼓の魅力ではないでしょうか。
また、演奏者の性格や育った環境、その日の状態といった「個性」が音にも現れます。
なお「グループ」という単位で見ても、日本全国にはいろいろな太鼓チームがあっておもしろいです。
手足のフリや打点も完璧に揃えるチームや、表情で感情を表現するチームもありますよ。
子どもたちにいつも言っている3つのこと
普段から子どもたちには、次の3点が大切だと話しています。
- 会場や人への挨拶
- 自分たちが使う道具の準備
- 仲間同士で助け合うこと
技術を高める以外の「大切なこと」を教えるのも指導者の役目です。
小学1年生のころは後ろをついていくだけだった子どもが、高学年になると先頭に立って挨拶したり、道具の準備をするようになる。
そして後輩のお世話をして、自分の考えや意見が言えるようになる。
そんな姿が見たくて、私は指導者をずっと続けているのかもしれません。
地域に見守られた40年
「おじょも太鼓」は2024年で40周年を迎えました。
今では考えられませんが、段ボールや座布団で練習をしていた時代もあったそうです。
そんななか、使わなくなった道具をご寄付いただいたり、地域のおまつりに呼んでいただくようになりました。
まさに、地域に見守られた40年間だったと実感です。
これからも「地域が元気になれる演舞」と「子どもたちがその子らしくいられる場所」を守っていきたいと思います。
もちろん与えるばかりではなく、私自身もいつも元気と笑顔をもらい、「やってやるぞ」という熱意ももらっているんですけどね。
まとめ
鹿庭コーチの熱い言葉とともに、子ども太鼓チーム「おじょも太鼓」について紹介しました。
40年という大きな節目を迎え、今後ますますの活躍に期待しかありません。
そして、新たなメンバーの参加もお待ちしております。
ぜひ初心者体験教室に足を運び、とりあえず叩いていただけるとうれしいです！