執筆者:
香川県丸亀市内を走る「丸亀コミュニティバス」。
街で見かけることはあっても、普段は車で移動しているため、私はこれまで一度も利用したことがありませんでした。
初めて乗るとなると、意外と分からないことがあります。
どこで待てばいいのか。
乗るときに整理券を取るのか。
運賃は先に払うのか、後で払うのか。
降りたいときは、どうすればいいのか。
いつも利用している人には当たり前でも、初めての人には、その「当たり前」が分かりません。
そこで今回は、実際に丸亀コミュニティバスに乗り、乗り方や車内の様子を確かめてみました。
結論から言うと、乗り方は驚くほど簡単です。
ただし私は、その簡単なバスに乗る前に、さっそく乗り場を間違えました。
もくじ
初めてのコミュニティバス。いきなり乗り場を間違えた
時刻を調べて、準備は万全のはずだった
出発地点に選んだのは、丸亀市役所と市民交流活動センター「マルタス」の前にあるバス停です。
今回は丸亀西線(塩屋橋方面)に乗って、一周しようと思います。
事前にバスの時刻を調べ、余裕を持って到着しました。





ここまでは順調です。
ところが、丸亀市役所前には、道路を挟んで南側と北側にバス停があります。

二つの乗り場の距離は、およそ20メートル。
私はあまり深く考えず、北側のバス停で待っていました。
やがてコミュニティバスが到着します。


見た目も間違いなく、普段街で見かけるオレンジ色のバスです。
「よし、無事に乗れた」
そう思いながら乗り込みました。
しかし、無事ではありませんでした。
窓の外に、本来乗るはずだったバスがいた
バスが走り出した瞬間、窓の外に別のコミュニティバスが見えました。



「あれ?」
座席に座り、考えました。
さっき見たバスが、私の乗るバスとわかるのに1分くらいかかりました。。
つまり私は、最初から反対方向へ向かうバス(丸亀西線 労災病院止)に乗っていました。
乗るバスを間違えたというより、待つ場所を間違えていたのです。
同じ「丸亀市役所前」というバス停でも、北側と南側があり行先によって乗り場が違います。
丸亀市ホームページから引用
時刻だけを確認して安心するのではなく、行き先と乗り場も確認する必要がある。
私はそのことを、バスが走り始めてから知りました。
取材開始から、わずか数分。
さっそく予定が崩れます。
予定になかった香川労災病院へ
こうして間違えて乗ったバスは、香川労災病院に到着。

都会ならまだしも、地元の丸亀でミスるなんて。
「トホホ。」
そう感じながら、マルタスまで歩いて戻りました。
所要時間は約15分。
そんなに遠くはありませんが、最初から歩く予定ではなかったため、気持ちの上では少し長く感じました。
初めてのコミュニティバス体験は、予定外のウォーキングから始まりました。(少し健康になりました)
マルタスへ戻り、スターバックスでコーヒーブレイク
次のバスまで、いったん落ち着く
マルタスへ戻ったものの、次のバスまでは約1時間あります。(丸亀西線 城西高校方面に変更。先ほどとそっくりのルートです)
そこで、館内のスターバックスで軽食を取りながら待つことにしました。

予定にはなかった休憩ですが、失敗したまま慌てて動くより、一度落ち着いた方がよさそうです。
軽食を取りながら考えてみると、この乗り間違いも無駄ではありません。
私と同じように、初めてコミュニティバスを利用する人なら、同じ場所で迷う可能性があります。
「時刻さえ合っていれば大丈夫」と思わず、バスの行き先と乗り場を確認する。
たったそれだけで、香川労災病院まで予定外の旅をせずに済みます。
戻ってきてから見つけたデジタル掲示板
マルタスへ戻って館内を見渡したとき、入口から入って左側にデジタル掲示板があることに気付きました。



掲示板には、バスの発車時刻や運行状況などが表示されています。
「こんなんあるんや~。気づかんかった」
思わず、そうつぶやきました。
この掲示板を見れば、乗り場もわかるようになっていました。
ただ、私が失敗したあとだから、よりしっかりと理解できるようになったんです。
乗り場1が北側 乗り場2が南側 です。
発車時刻の遅れや現在の運行状況も確認できるため、初めて利用する人にとっては安心材料の一つになります。
このコーヒーブレイクも無駄ではありませんでした。
マルタス前から初めて乗る人は、まず館内の掲示板を確認してから外へ出ると安心です。
そのうえで、時刻表やバス停の表示を見ながら、行き先と乗り場を確認するとよいでしょう。
私の失敗を、ぜひ有効活用してください。
今度こそ乗車。乗り方は思っていたより簡単だった
バス停へ行く。待つ。乗る。それだけ
次のバスの時刻が近づき、今度は行き先と乗り場を確認して待ちました。
今度はちゃんと南側で待ちます。

やがて、オレンジ色のコミュニティバスが到着します。

乗客が順番に乗り込み、私も前方のドアから車内へ入りました。



今度こそ間違いありません。
一度乗り間違えたあとだったため、正しい方向へ進み始めただけで、少し達成感がありました。

まだ乗っただけなのですが、気分としては一仕事終えたような感じです。
そして実際に乗ってみると、乗車そのものは拍子抜けするほど簡単でした。
バス停へ行く。
待つ。
乗る。
たった、それだけです。
普段から利用している人には、当たり前すぎる説明かもしれません。
しかし、初めて利用する人は、その当たり前が分からないから不安になります。
乗るときに何か取るのか。
先に運賃を払うのか。
運転手さんに行き先を伝えるのか。
私も、乗る前にはいろいろ考えていました。
ところが実際には、前方のドアから乗り、空いている席に座るだけでした。
私はコミュニティバスの乗り方を、頭の中で必要以上に難しくしていたようです。
降りるときはボタンを押し、200円を払う
乗ったあとに必要なことも、難しくありません。
降りたいバス停が近づいたら、車内にある降車ボタンを押します。

バスがバス停に止まったら、前方の運賃箱へ200円(小学生まで100円)を入れて降ります。

ただし、降りる直前に財布の中を探すと慌てるため、200円はあらかじめ用意しておいた方が安心です。(PayPayも使えるそうです。交通系IC不可)
分からなければ、運転手さんに聞けばいい
乗る前は「支払い方を間違えたらどうしよう」と心配していましたが、一度流れを見れば理解できます。
車内では、乗客の一人が運転手さんに、次に乗るバスについて尋ねていました。
運転手さんは、その人の行き先を確認しながら、丁寧に説明していました。

丸亀駅前でも、乗り方や次に乗るバスについて質問している人を見かけました。
その様子を見て、少し安心しました。
分からないのは、私だけではありませんでした。
初めて利用するのですから、知らないことがあるのは当然です。
行き先や降り方が分からなければ、運転手さんに尋ねればよいのです。
分からないまま黙って反対方向へ進むより、聞いた方が確実です。
これは、実際に反対方向へ進んだ私が言うのだから間違いありません。
約1時間、バスの窓から丸亀を眺める。
空いていると思ったら、丸亀駅でほぼ満席に
乗る前の私は、コミュニティバスの車内は比較的空いているのではないかと思っていました。
しかし、その予想は外れました。
バス停に止まるたび、乗客が乗り降りします。

丸亀駅前では特に多くの人が乗り込み、車内はほぼ満席になりました。

高齢の人だけでなく、若い人の姿もあります。
買い物へ向かう人、病院を利用する人、家へ帰る人。
それぞれの目的は違っても、コミュニティバスが日常の移動手段として使われていることは伝わってきます。
ただ市内を巡回しているように見えたバスが、実際には多くの人の暮らしをつないでいました。
車窓から見えた、丸亀の日常
バスは丸亀市内を走り、さまざまな場所を通っていきます。
丸亀城、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、JR丸亀駅。



駅前では、警察犬きな子の像も見えました。


市街地を離れると、住宅街や病院、スーパーなど、観光地とは違う丸亀の日常が続きます。
さらに、丸亀市民体育館や丸亀陸上競技場(四国化成MEGLIOスタジアム)
の近くも通りました。



善通寺市方面を走っていても、丸亀市にある讃岐富士と呼ばれる飯野山も見えます。

普段、自分で車を運転していると、前方や信号に意識が向くため、景色をゆっくり眺める余裕はあまりありません。
しかし、バスなら運転する必要がありません。
見慣れているはずの街も、座席から眺めると少し違って見えます。
観光旅行というほど大げさなものではありません。
それでも、自分の住む街を少し離れた場所から見直す、小さな旅のようでした。
通町商店街とシアターマドを見ながら帰ってきた
約1時間かけてぐるりと回ったバスは、再び丸亀の中心部へ戻ってきました。
車窓からは、通町商店街の入口が見えます。


さらに進むと、完成した新しい丸亀市民会館「THEATRE MAdo(シアターマド)」が姿を現しました。外の工事も完成間近。



昔からある商店街と、新しく誕生した市民会館。
その両方を眺めながら、バスはマルタス前へ戻ってきました。
降車ボタンを押し、前方の運賃箱へ200円を入れてバスを降りました。(はじめに間違えて乗ったところから降りました。)
最初は反対方向へ向かい、香川労災病院まで行った私も、最後には無事に出発地点へ戻ることができました。
ただバスに乗っただけですが、この日ばかりは少し感慨があります。
外へ出ると、オレンジ色のバスは再び街の中へ走り去っていきました。



旅を終えて分かった、知っておくと安心なこと
マルタスの受付で運行表をもらえた
バスを降りたあと、再びマルタスへ立ち寄りました。
情報収集しようと受付に行くと運行表をもらうことができました。

紙の運行表が手元にあれば、次に利用するときも時刻や路線を落ち着いて確認できます。
少なくとも、今回のように勢いだけで乗る可能性は減りそうです。
初めて利用する人は、乗る前に受付でもらっておくのもよいと思います。
「バスきよん」でバスの現在地を確認できる
マルタスでもらったバス路線図には、「バスきよん」というアプリも紹介されていました。
↓こちらからもアクセスできます。
https://kotosan.buskita.com/#/search

このアプリを使うと、地図上でバスが現在どの位置を走っているのかをリアルタイムで確認できます。
「もうすぐ来るのか」
「まだ少し時間があるのか」
それが分かるだけでも、バス停で待つときの不安は減ります。
ただし、アプリを使えば何も確認しなくてよいわけではありません。
自分が乗りたい路線と行き先を確認したうえで、バスの現在地を調べるための補助として使うのがよさそうです。
75歳以上は無料。母にも教えてあげよう。
運行表を見ていて、75歳以上の人は無料で利用できることも知りました。https://www.city.marugame.lg.jp/page/14711.html
そこで、ふと思い出します。
「そういえば、母は76歳だった」
ということは、私の母も無料で利用できます。
取材に出かけたつもりが、最後に家族へ持ち帰れる情報まで見つかりました。
今度会ったときに、教えてあげようと思います。
普段は車を使う人でも、病院や買い物へ行く際の選択肢として、コミュニティバスを知っておくと役に立つかもしれません。
乗り場は間違えた。でも、乗り方は簡単だった
今回、私は最初に乗り場を間違えました。
本来乗るはずだったバスを窓の外から見送り、予定になかった香川労災病院まで行き、15分歩いてマルタスへ戻りました。
しかし、乗り方そのものは難しくありません。
バス停へ行く。
待つ。
乗る。
降りたいバス停が近づいたらボタンを押し、降りるときに200円を支払う。
基本的には、それだけです。
初めての人が不安になるのは、乗り方が難しいからではありません。
一度も経験していないため、当たり前の流れが分からないからです。
私も乗る前は、何となく難しそうだと思っていました。
けれど、乗り終えたあとの感想は、
「なんだ、意外と簡単だった」
でした。
丸亀コミュニティバスが気になっているけれど、乗り方が分からず利用したことがない人は、まずバス停へ行き、行き先を確認して待ってみてください。
ただし、道路の向かい側にもバス停があったら、一度立ち止まって確認しましょう。
そのとき、香川労災病院へ予定外の旅をした私のことを、少しだけでも思い出してもらえれば幸いです。


